いただきますの意味を説明!英語では何と言うの?
日本では、小さいころから、食事を目の前に手を合わせ『いただきます』と言ってから食事を始めるようしつけられます。
我が家でも1歳児の子供が手を合わせ『いただきます』をしてから食べていますが、言葉が話せるようになるといつかは聞かれるかもしれません。
「なんで『いただきます』っていうの?」と・・・
あなたは、『いただきます』の意味をご存知でしょうか?
また、英語では何というのでしょうか?
今回は、小さな子供に聞かれても胸を張って説明できる『いただきます』の意味と英語ではどのようにいうかをご紹介します。
『いただきます』の語源と意味
<語源>
山や頭の一番たかい部分を「頂」と言うように「いただく」は、頭上にのせるという意味があります。
中世以降、位の高い者から物をもらう時や神様へのお供え物を食べる時、頭上に貰ったものや供え物をのせるような動作をしていたことから、「たべる」や「もらう」といった意味の謙譲語ができたそうです。
<意味>
私たちは、『命ある植物や動物』を食して生命を維持し活動しています。
『いただきます』という言葉は、『あなたの命を私の命に代えさせて頂きます』という感謝の言葉です。
また、『いただきます』は、「命の尊さをはじめに教える大切な言葉」であるともいいます。
子供に対して、なぜ『いただきます』というのかを説明することではじめて『命』について知ることになるのでしょう。
また、食材を作ったり、調理をしてくれた人たちなど、目の前にある食事に携わってきたすべての人たちに対しての感謝の気持ちを示すという意味もあります。
食事を食べれるのは、食材を調理してくれた人だけではなく、食材を育ててくれた人や自然の恵みがあってのことなのです。
ちなみに『いただきます』を英語で説明するとなると、言葉に隠された「いのち」についても説明する必要があります。
日本語のように言葉の裏に隠された意味をあらわす表現はないので、「I take your life」等といったストレートな言葉になりますね。
「I take you life」は直訳すると「私は、あなたの「いのち」を奪います」となります。
つまり、私たち人間は、他の命を犠牲なくしては生きていけないわけで、ある意味、色んな「いのち」に支えられ、「生かされている」ということなのです。
このような意味を知ると「申し訳ない」という気持ちにもなりますよね。
他のいのちへの懺悔という意味でも、自ずと頭が下がります。とはいえ、このような気持ちから「感謝」という気持ちが生まれてきます。
それでは、「いただきます」の意味を英語で表現してみましょう。
I’m sorry for taking your life, but I am greatly appreciate to be able to have your life.
(あなたのいのちを奪ってしまうこと、申し訳ございません。あなたのいのちを頂戴することに感謝いたします)
英語で『いただきます』は何という?
一方、アメリカでは、友人や家族同士で食事をする際、特に何も言わず食べ始めることがごく一般的といわれています。
食べる前に言う一般的なフレーズは、「Let’s eat」(さぁ、たべましょう)ですが、日本の『いただきます』のように深い意味はないようです。
また、「Let’s eat」の前に「I’m starving(おなか空いた)」や「It/That looks delicious(おいしそうですね)」などの表現を付け加えることで、より自然な感じになりますね。
ただ、キリスト教では、食事をとる前に手を組んで、食前のお祈りをするようです。
筆者もキリスト教のファミリーにホームスティをしたときには、必ず食前のお祈りというのをしました。
内容的には、「用意された食事を祝福し、私たちの心と体を支える糧としてください。」など、言い方は様々です。
また、意味的には、日本語の『いただきます』のように食や天地の恵みへの感謝の気持ちが込められています。
まとめ
食前に言う『いただきます』という言葉は、二つの感謝の意味があります。
ひとつめは、『食材の命を私の命に代えさせて頂きます』という『命』への感謝です。
食材の命を頂戴するという意味では、「懺悔」の気持ちも含まれているので、自ずと頭も下がりますね。
また、ふたつめは、食材を育つまでに関わってきた人達と自然の恵み、更に食材を調理してくれた人への感謝の気持ちです。
目の前にある食事は、食材を育てることから始まり、色々な人たちが関わり、調理をしてくれる人があっての物です。
このように考えるとよりありがたいですよね。
一方、アメリカでは、何も言わず食べ始めるのが一般的ですが、キリスト教等は、食前のお祈りで食材への感謝の気持ちを祝福します。
日本のように決まったフレーズではなく、個々によって言い方が違いますが、感謝の気持ちや意味合いは、『いただきます』と似ています。